作曲家の中島まさるさんとは、BSTBSの音楽ドキュメンタリー番組「SONG TO SOUL」で、もう10年近く一緒に仕事をしている。普段はテレビ番組の音効をなさっているが、映画音楽や、いろいろなテレビ番組の音楽も作曲している。まだこの企画が動き出す前に、SONG TO SOULの収録スタジオで、『いつか星野さんの写真とエッセイを使用した朗読の舞台を行いたい』、と夢を語っていたら、是非自分に作曲させてくれと仰って下さった。曲数が多いにもかかわらず、全ての曲を作らせて欲しいとも仰って下さった。僕は中島さんの心意気に感謝し、すべての曲の作曲をお願いした。
打ち合わせを何度も重ね、出来上がってきた曲は、僕の想像を超えたとても素晴らしいものばかりだった。曲に合わせエッセイを語りシーンを創り上げていると、音楽なしでエッセイを読んでいた時には感じていなかったニュアンスが沸き上がってきて、作品をさらなる高みへと導いてくれている。お客様にとっては、中島さんの音楽も楽しみにしていてほしい。
今回中島さんが是非使いたかった楽器が、インディアンフルート(ネイティブアメリカンフルート)だ。『悠久の自然 アラスカ』の為に、何本も購入してくださった。
素朴で心温まるインディアンフルートの音色に包まれると、自然と一体になったような不思議な安らぎに包まれる。インディアンフルートの奏者は、中島さんの奥様だ。
遥か昔、アラスカの大自然の中で吹かれていたこの楽器の音色も、楽しみにしていてください。
磯部 弘